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パン・ギムン国連事務総長メッセージ


7月6日、国連ジュネーヴ事務局は、ミレニアム開発目標(MDGs)に関する進捗状況報告書で、達成期限の2015年に向け折り返し点を過ぎた現在、貧困・飢餓対策で見られた大きな進展は、世界的な経済・食料危機により減速、さらには後退を始めているとの調査結果を明らかにしました。

藩基文(パン・ギムン)国連事務総長は、同日開幕した国連経済社会理事会閣僚級会合で演説し、世界的な経済、食料危機によってMDG8目標の達成への進展が鈍化していると指摘。国際援助の削減が飢餓と疾病を増加させているとして、富裕国と貧困国の双方に対し貧困、飢餓削減への努力の強化を訴えました。


『パン・ギムン国連事務総長メッセージ』

パン・ギムンの写真 9年前、世界のリーダーたちは未来を見据え、人類から貧困、飢餓、非識字、感染病をなくす目標を立てました。また男女平等や女性の地位向上、環境の持続性の確保、開発のためのグローバル・パートナーシップの推進に対する目標も設定し、より良い世界への設計図を作成し、その実現に尽力をいとわないことを採択しました。その後、私達は更なる発展につながる為に多くの努力を試み、成功へと導いてきましたが、目標を達成するには進歩が遅すぎます。今日、世界は空前の経済危機に直面しており、その全貌はまだ明らかではありません。これにより、発展途上国などの目標上で重要な地域で特に大きな影響を受けるでしょう。何百万人もの人が新しく貧困にさらされるようになり、社会政治不安が引き起こされる事も推測されます。しかしこのような状況は何があっても防がねばならないのです。

現行の厳しい経済状況が2000年に立てた目標の達成を阻むようなことがあってはならないのです。しかしながら、こうした一連の景気回復策に、さらに平等で持続可能な未来の創造を組み込む機会でもあると考えます。

今回発表された「国連ミレニアム開発目標2009レポート」は、資金および政治的支援の下、正しい政策と行動は成果を生み出せることを示しています。AIDSによる死者数は減少しており、子供の2大死亡病因であるマラリや麻疹に対しても有効な戦略を打ち出しています。また普遍的初等教育も達成に近づいており、世界中で安全な飲料水の確保も進んでいます。

一方では、同レポートは未だ多くの挑戦が残っており、当面の経済危機の中、その達成が困難になるものも多い事を示しています。特に世界の貧困層が昨年の危機の影響を受け、危機がなかった場合の予測と比較しても飢餓や貧困は大幅に悪化しています。経済的危機は、何千万人もの労働者の雇用を不安定にし、賃金の低下による貧困を増加させ、1日1.25ドルという貧困基準を改善させることが困難になっている事を示しています。

後退よりむしろ、現在は、MDGsに向かって加速して、開発のためのグローバル・パートナーシップを強化する時間です。グローバルな共同体がこの危機に対して建設的に対処するなら、目標は達成可能なのです。尊敬されるべき援助の増加は危機に瀕しています。援助と等しく重要なのは、発展途上国の関心を確立する事、特に最貧国の問題が交渉のテーブルの中央にまだ有ることを認識することです。また、私たちは、12月にコペンハーゲンの新しい気候変動政権で確認しなければならない事項が多々あります。適切な開発と持続性の為、気候変動問題解決に必要である構造の変化を作るのは、今しかありません。私達は一つのグローバルな共同体であり、貧困や脆弱に背を向けることができません。私たちは、全世界の提携と連帯感を強化して、MDGs達成の為、より広く、強く共通の開発課題を進めるための努力をしなければなりません。今、まさに私たちの惑星の生存力と人類の未来は危機に瀕しています。私は、この貴重でタイムリーなレポートが発するメッセージが、政府やあらゆる利害関係者を含め、多くの方々に届く事を願っています。

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報告書は20余りの国連内外の機関・団体が共同でまとめたもので、1日1.25ドル(約120円)未満で生活する極端な貧困状態にある人々の数は、1990年の18億人から05年には14億人に減少していますが、報告によると、最近の経済後退の影響で、2009年には極端な貧困層の人口は 5500万人〜9000万人増えると推定されます。開発途上地域に暮らす子どもの4分の1以上は、年相応の体重に達していません。1990年から2007 年にかけ、子どもの栄養状態はわずかに改善したものの、この改善も食料価格の高騰と経済の混乱で、さらに鈍化するおそれが強まっていると指摘。

また、適切な衛生施設を継続的に利用できない人々の割合を15年までに半減するという目標の達成には、今後14億人の人々に衛生施設の利用を図らなければならないと指摘。2005年までに初等・中等教育での男女格差を解消するという目標は、達成できず、2015年には少なくとも2900万人の子供達が初等教育を受けられないと予測しています。男女の教育格差については、西アジア等で示されるように、初等教育を受けられない子供、300万人のうち 64%が少女です。

報告書は政府に対し、農村部に暮らす子どもをはじめ、すべての子どもたちを学校に通わせるための取り組みを強化するとともに、ジェンダーや民族による教育格差をなくすよう求めています。

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