子どもたちの心を育むことを目的とする浦和レッズハートフルクラブとの共催で、アジアで草の根交流を図る『ハートフルサッカー in タイランド』を8月1日〜4日の期間、タイで活動を行いました。
ハートフルクラブとして、タイでの活動は8年連続となります。
今回はチェンマイとバンコクを訪問。
5回のプログラムで計201名の子どもたちとサッカーを楽しみました。
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8月1日
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初日の1日は、午前にチェンマイ近郊のファンマイデン小学校、午後にサンパーサ小学校でプログラムを行いました。
午前の訪問先は山岳民族が7割を占めており、4〜6年生26名が参加、約100名の児童も見学に集まりました。子どもたちはコーチの笑顔につられるように、元気に大きな声を掛け合いながらメニューに取り組み、ミニゲームでは仲間を応援し、得点を一緒に喜び合っていたほか、見学の児童たちも一緒に声を出していました。
落合 弘キャプテンからは「技術よりも心を育むことを重視」するハートフルクラブ活動の主旨を先生や保護者たちに説明されました。
午後には48名の小学6年生が参加。3割の子どもたちは、やはり山岳民族の子どもたちでした。グラウンド周辺には200名を超える児童が見学していましたが、盛り上がっていく様子につられるように一緒に応援していました。
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8月2〜3日
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2日目は寺院に併設され寄宿舎もあるワットドンジャン小学校を訪問しました。前日とは異なり芝生はなく、グラウンドの土は石混じりでゴミの臭いも漂っている様な環境でした。
集まった子どもたちはいずれも山岳民族出身で、多くが寄宿生活を送っている60名。これまでにない厳しい環境でしたが、ベテランのコーチは豊富な経験を活かしすぐさま子どもたちの心を掴み、落合キャプテンも雰囲気を和ませ、子どもたちが集中できるようサポートしていました。
多くの子どもたちは裸足でしたが、ボールから逃げずに果敢にプレー。あちこちで楽しそうにサッカーを楽しむ姿が見られました。最後のミニゲームでは、男女とも一生懸命にボールを追い掛け、声援を送り、失点すると声をそろえて「マイペンライ!(大丈夫)」と仲間を励ましていました。
参加していた子どもからは「いろいろな民族がいるのでいつも少人数で遊んでいます。こんなに大人数でサッカーをしたのは楽しかったですし、コーチたちは優しくて面白かったです」と声を弾ませていました。コーチからも「想像していなかった環境でしたが、気持ちを切り替えてしっかりと伝えていくことを心がけました。タイの子どもたちとふれあうことはとても嬉しいことで、楽しむことができました」と話していました。
午後は近郊のナンプレー村にあるロムサイFCの子どもたち27名を対象にしたプログラムでした。HIVに母子感染した孤児たちの施設バーンロムサイにいる子供たちとナンプレー村の子どもたちで構成されるチームで、昨年に続いての訪問となり、この日待ち望んでいた子どもたちは、全身で喜びを表現していました。バーンロムサイの名取美和代表は「4年前のハートフルクラブの訪問がきっかけで、施設の子供たちと村の子どもたちが一緒にサッカーを楽しめるようにとロムサイFCはできました。子どもたちはコーチとの再会を心待ちにしていました。これからも可能な限り来てもらえたら嬉しいです」とピッチの外から子どもたちを見守っていました。
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8月4日
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最終日の4日は、バンコク日本人学校を訪問し、小学3年〜中学2年生の日本人の子どもたち40名とサッカーを楽しみました。唯一日本人を対象にしたプログラムは、学年別に2つのグループに分かれて実施。子どもたちはコーチの話をよく聞き、元気に仲間とサッカーを楽しんでいました。
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落合 弘キャプテン
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「5会場とも異なる環境でしたが、タイに住む子どもたちは輝いた目と純粋な心でサッカーをしてくれました。数種の山岳民族が混在する中、民族間にある心の距離が少し縮まったと聞いたことは喜びでした。また、多くの裸足の子どもたちと臭いのあるグラウンドでボールを追い掛けたことは忘れられぬ経験になりました。どんな環境であっても、指導者が子どもをいつくしむ心を持って、力を合わせて一生懸命にそして笑顔で接するというハートフルクラブの原点を再確認できました。」
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